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マコトにはもう、どうすればいいのかわからなかった。 「どうしろ、と言うならこうしろ、と言うよ。」 そんな彼に優しく手を伸ばすように、タナトスは言う。 「降参しろ。そうすれば、全部終わる。」 「なに……?」 「今の君には殺す価値もない。今降参してくれたなら、私の権限で助けてあげよう。」 タナトスの提案はマコトよりも観客たちの心を乱した。怒号が舞う、野次が飛ぶ。 彼女はそれでもなお微笑んでいた。その表情はミコト・イナバのあの明るく優しげなものと同じだ。 その表情を見たマコトは、不覚にも一瞬、彼女は自分を見逃してくれるのかもしれないと信じてしまいそうになる。 だが、そんなことあるわけない、とすぐに考えなおす。 タナトスにとってもう俺を生かしておく意味なんてないはずだ…… でも…… 「本当に……助けてくれるのか……?」 もし本当に助けてくれるのなら…… このままでは俺に勝ち目は無い。 だけどタナトスの素顔を手に入れることはできた。これは全体的に見れば『勝ち』と言えるんじゃないのか。 俺が勝てなくても、アヤカさんなら上手くやってくれるはずだ……。 ユウスケの仇は直接に討てなかったけれども、俺は充分に頑張ったはずだ。 そうだよ、俺は頑張った。 だいたい、どこにでもいる高校生が犯罪組織と戦うなんて現実味が欠けているんだ。 勝てるわけないじゃないか、そんなの。 はじめから警察に任せておけばよかったんだ。アヤカさんに全部任せておけば、今ごろユウスケの仇も討てていたんだ。 結局俺は最後までタナトスのいいように利用されただけだ。 このまま殺されてしまうなんて嫌だ、冗談じゃない。死にたくない。死にたくない! いったいどこで間違ったんだ? 最初にタルタロスにきて、契約書にサインしたときか? アヤカさんの復讐計画に手を貸したときか? ケルベロス――キムラとの戦いを承諾したときか? イナバさんと初めて出会ったときか――? そこまで悔いたマコトの脳裏になぜか浮かんだのは、かつて覚えた違和感だった。 ……そういえば。 マコトはイナバと初めて出会ったあの部屋を思い出していた。 本来ならそんな悠長なことをしているヒマは無いのだが、もうすっかり精神を削られてしまったマコトは 現状にまっすぐ向き合うことにすら嫌気がさし始めていたのだった。 マコトはイナバの部屋をなるべく鮮明に頭に描く。 あの部屋、ウサギのグッズで飾られた、可愛らしい部屋。 机の上にはパソコンがあって、出窓の先にはエリュシオンが見える……。 その出窓に何かがあった気がする……。 ……そうだ、写真立てだ。 イナバさんが、男と写っていた。 あの男、たしかイナバさんの元カレだったっけ。 違和感の原因はここだ。 そうだ、初めてあの写真を見たとき、何かがおかしいと感じたんだ。 なんというか、何かが『違う』ような……。 マコトは気づいて、項垂れていた頭を上げた。 心拍数が上がる。目を見開く。頭の中でパズルのピースが組み上がっていく。 そうだ。 あの写真……、あの写真のイナバさんの外見は、その後自分と話していたイナバさんとまったく同じ外見だったのだ。 色の薄い髪に、茶色の大きな瞳―― だけど問題はそこじゃない。違和感の正体は男のほうだ。 ……そう、たしかに男の瞳は『金色』だったんだ! イナバさんは普通の瞳で、男は金眼。 ……もしそうなら、全てが繋がる。タルタロスも、アヤカさんの復讐も、金眼事件も、タナトスも、全てが。 マコトはぎっと相手を睨んで言い放った。 「その眼は――ハヤタ・ツカサキから貰ったんだな。」 同時に、どこかだらけた雰囲気すらあった空気が、緊迫したものに変わる。 それでマコトは確信した。 通りで写真の男をどこかで見たことがあったはずだ。 ハヤタ・ツカサキの顔はニュースでもネットでも散々見たことがあったんだから。 「アンタ、あいつとその目を――」 言うがはやいか、タナトスは高熱ナタを振り上げてマコトに迫った。 マコトは不意のタイミングで驚き、思わずライフルを乱射する――信じ難いことが起こった。 放たれたライフルの弾丸がタナトスの高機動型の手元を直撃し、そこに握られていた高熱ナタが 火花を散らしつつ根本からへし折れ、飛んだ刃が近くの地面に突き刺さったのだ。 この出来事にマコトはもちろん、コラージュを含むタルタロス全てが一瞬、驚愕のあまり沈黙した。 そのなかで唯一即時に思考の切り替えができたのはタナトスだけで、彼女は機体の軌道をねじ曲げ、 ライフルを数発撃ちつつ、サッカーグラウンドから飛び去っていく。 「追えぇッ!!」誰かが叫んだ。 マコトは応えて、スラスターを点火。瀑熱と轟音と共に三たび空中へ舞い上がった。 歓声があがる。口だけ男がマイクをつかむ。 「YEAH! なんだ今のは見まちがいかぁ!? いやちげぇ! なんとタナトスの武器をオルフェウスが壊しやがった! 俺もナゲーこと実況やってるが、こんなの見るのは初めてだぜ! 見ろよ、タナトスが後退してる!」 マコトはレーダーを見てタナトスを探す。しかしレーダー上に彼女を発見するよりもはやく銃撃が襲ってきた。 高度を低くし、建物を蹴る。機体を捻りつつ飛び上がって銃撃の方向を見るとそこには何もいない。 代わりに別の死角から銃撃が浴びせられる。HPゲージが順調に削られていく。 マコトはペダルを目一杯に踏みつけ、スラスター出力を全開にした。 障害物の多い都市部は不利だ。もっと見晴らしのいい――そうだ、海の方へ行こう。 『グラウンド・ゼロ』は究極までリアリティを追求しているが、所詮ゲームだ、そのマップ容量には限界がある。 この『東京』ステージの、街を走る電車等まであますとこなく再現したフィールドも埋立地から先は存在せず、 東京湾に飛び出した瞬間に反則負けになってしまう。 しかしその湾に浮かぶ埋立地は、大きな施設が数個あるだけなので、ギミックや建造物、 視覚的な障害に溢れた都市部よりも断然戦いやすい。それに…… ……もしかして、『あそこ』なら…… ひと筋の光を見た気がする。少し遠いが目指す価値はある。 東京タワーから南へ飛ぶマコト。タナトスは後を追ってビルの影からの飛び出してくる。 自分がどこに向かっているのか、さとられるべきじゃない――マコトはそう感じて、 振り返ってタナトスに狙いを定めた。が、また、彼女はすでにそこにいない。 ツカサキの話題を持ち出して、一瞬揺さぶられた心もすでにもう持ち直しているらしい。 ハヤタ・ツカサキは彼女にとってどれほどの人だったのだろう、 そのことを考えると少しだけ胸が苦しくなるような気がしたが、今はそれよりも戦いだ。 機体をときどきロールさせ、少しでもダメージを減らそうとする。 さっきの一撃でタナトスの高熱ナタが使えなくなったのは最上のラッキーパンチだった。 今のタナトスにとって、マコトの重装型の装甲を、唯一一撃で貫ける威力の武器はあのナタだけだったから。 残るライフルは、正面から受ける分にはそこまで脅威ではないが、 それでも連続で受けるのは危険だし、背後から銃撃を浴びせられたらあっという間にお陀仏だ。 おまけに機動力は向こうの方が圧倒的にまさっている。だから油断はできない。 日本電気本社ビルの横を過ぎる。遠目に海が見えてきた。 もう少しで着く――思ったそのとき、衝撃がくる! 「うお!?」 いきなりの振動で思わず操作を誤った。機体は制御を失い、田町駅を越えたところの道路に墜落した。 残りHPがもう半分をきっている。なんでいきなり――すぐにわかった。 機体の右肩メインスラスターが吹き飛んでいた。ライフルで撃ち抜かれて爆発したんだ。 周囲の状況を確認する。背の高いビルに挟まれたこのまっすぐな道路は交通量もあるが、 通る車はマコトが突っ込んできたせいで大規模な衝突・玉突き事故を起こしていて、完全に流れが止まっている。 マコトは立ち上がる。今の一瞬でまたタナトスを見失った。 相手はまた建物の影に入ったのだろう、レーダーにもうつらない。 マコトは地図を一瞥する。海はすぐそこだ。せめて海に出られれば、 タナトスも身を隠したままではいられないはずだが……逆に今のままのほうがマコトにとっては安全かもしれない。 タナトスは明らかに慎重になっている。それは重装型のライフルの威力を警戒しているのと、 さっきツカサキの話題を持ち出したときの精神的な動揺を反省してのことだろうが、 あの『擬似ギフテッド理論』――正直マコトにはギフテッドが何なのかよくわかっていなかったが――がある以上、 タナトスにとって、お互いの姿がよく見える状況はかえって望むところのはずだ。 だが、マコトのビジョンではタナトスに勝つには埋立地に行くしかない。 覚悟を決めるか。 使えなくなった右肩スラスターを切り離し、重さのバランスをとるために思い切って右腕の大剣をも捨てる。 ライフルの残弾はまだ余裕があるので問題はない、どうせハイスピードな高機動型にスローな大剣の攻撃は 当たりゃしないんだ。だったらいっそ捨てたほうが機体も軽くなる。 片腕となったマコト機は周囲を警戒しつつ、またアスファルトを蹴って空を飛んだ。 数秒のうちに、芝浦ポンプ所のある埋立地上空に出る。だけど目的地はもう少し先だ。 真下の東京モノレールの線路を目印にしてさらに南下する。おかしい――タナトスが追ってこない。 そう思った次の瞬間、建物の影からタナトスがいきなり進路を塞ぐように飛び出してきて、マコトは面食らった。 同時にマコトはライフルを構えたが、またタナトスは銃口の先にはおらず、すでにマコトの新たな死角、 右側にまわっていた。 輝くマズルフラッシュ、浴びせられる銃弾。いけない、下は海だ、落ちたら負けだ――! そんなマコトの思いもむなしく、HPはさらに減る。もう残りは3割だ。おまけにスラスターの熱も危険域に達している。 その上タナトスの銃撃。マコトは落ちるしかなかった。 マコトが落下するのを見てタナトスは銃を下げる。それはマコトが海中に没するのを見届けるためだったのかもしれないが、 マコトはその期待を裏切る。 埋立地には何隻かのクルーザーが停泊していた。マコトはその船体上に着地し、巻き上がった海水でめくらましをすると 共にそれを蹴り、陸地に上がったのだ。 よし、一瞬だがスラスターを休ませられた。急がなくては、まだ目的地にたどり着くまでは数秒かかるのだから。 スラスターを全開! 「しっぶってぇーぜオルフェウスッ!! 今のタナトスの奇襲喰らってまだ生き延びていやがる! しかし状況、依然不利! 否俄然不利!? バトルはウサギ狩りの様相を呈してきた!」 実況はあいかわらずの調子だ。 マコトはそれをうるさく感じた。こっちはタナトスのアクションの僅かなヒントも逃さないよう、 感覚器官に全神経を集中させているんだ、邪魔するな! そうしているうちに建物を蹴り、次の埋立地に飛ぶ。そこには背の高いビルが集中して建っていて、 マコトはそれを盾にしつつ足で蹴りながら、単純に二倍の負荷がかかっているスラスター を休ませつつ、それらの合間を縫うように飛んでいった。 エリアオーバーが近いことを示す警告表示が画面の真ん中に出る。だがもう目的地は目の前だ。 マコトは最後に一瞬だけ最高速を出し、埋立地の間の海を飛び越える。 辿り着いた先は最後の埋立地だった。広い道路と広い駐車場、コンテナが山積みになっている船の荷卸場に、 大きな工場。ここから先の海は作戦エリア外で、一歩でも飛び出したら反則負けになる。 マコトは一番近いセメント工場のタンクの上に着地した。レーダーを確認する。 タナトスは海の上を飛んで、マコトを追ってきていた。ライフルを向ける。 タナトスはわずかに軌道を変えつつこちらをなおも追ってくる。マコトは跳んだ。 それから近くにある、埋立地を南北に貫いて、東の荷卸場と西の工業地帯を分断している広く長い直線道路の交差点に 立ち止まり、やってくるタナトスを待ち構えた。 まもなく工場の屋根の上に姿を現したタナトスはマコトに向かって言った。 「もう鬼ごっこも終わり?」 言われたマコトは不敵に笑って―― 「なぜここまでお前を誘い込んだかわかるか?」 わざとらしく小首をかしげるタナトス。 「ううん」 「ここはエリアオーバーギリギリで、エリア外にツッコむ様に長く広い直線道路がある、唯一の場所だ、 そんなとこでやることといえば、ひとつだろ?」 「……チキンレース。」 「話が早いぜ。」 「いいだろう、やってやる」 予想外の展開に観客たちがまたにわかに興奮しはじめる。 「俺が右、あんたは左だ。海に向かって道路を南下して、相手より速く、 よりエリアオーバーに近いところで止まった方の勝ち。」 「いいだろう、しかしいいのか?」 「なにが」 「機体のスペック的に君の勝利は厳しいぞ」 「ああそうだ。だから誓え」 「なにを」 「正々堂々戦うことを」 「いいだろう、誓おう、この勝負に負けたら潔く負けることを。だから君も誓いたまえ」 「俺の誓いはこれだ。」 マコトはそう言って左腕に握られたライフルを地面に放った。これでマコト機に武装は無くなり、 もし攻撃されても逃げることしかできない。 「なるほど、了解した。」 「こりゃあまたまた予想外の展開だ! 圧倒的不利のオルフェウスが苦肉の策で持ち出したのは、エリア外へのチキンレース! タナトスが立場上挑戦を断れないことをふんで打ったであろう奇策だが、 単純な勝負よりかはいくらか望みがありそうだ! しかし機体のスペック的にはそれでも勝ち目は薄め!」 実はそうでもないんだけどな、とマコトは思う。右腕は肩から無くなっているし、 まだまだ切り捨てられるパーツはあるので、しようと思えばさらに機体を軽量化できるのだから。 「審判とスターターは俺がやってやるぜ!」 口だけ男はそう叫んだ。 マコトとタナトスは南を向いて横並びになる。 間髪入れず、口だけ男が号令を発する。 「Get ready? .........GO to HELL!!」 2機はスタートした!
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前投げ→ダッシュ→弱風車→前ジャンプ強P 画面端表ガード 前投げ→ダッシュ→弱風車→前ジャンプ中P 画面端表ガード 前投げ→ダッシュ→弱風車→前ジャンプ大K 画面端表ガード 前投げ→ダッシュ→弱風車→前ジャンプ弱K 画面端表ガード 前投げ→ダッシュ→中or強風破刃解放→前ジャンプ強K 画面端表ガード 前投げ→ダッシュ→中or強風破刃解放→前ジャンプ小K 画面端表ガード 前投げ→ダッシュ→中or強風波刃開放→前ジャンプ中K 画面端表ガード 前投げ→ダッシュ→弱風車→前ジャンプ強P 画面端表ガード リュウ ケン マコト ダッドリー ゴウケン 豪鬼 元 ダン サクラ 鬼 ユン ジュリ 春麗 ダルシム アベル ヴァイパー サガット コーディ ハカン ヤン 殺意リュウ ガイル ブランカ ザンギ ルーファス フォルテ フェイロン 前投げ→ダッシュ→弱風車→前ジャンプ中P 画面端表ガード ガイル セス(表ガード時はすかる) ザンギ(表落ち) ルーファス(表落ち) 前投げ→ダッシュ→弱風車→前ジャンプ大K 画面端表ガード セス ゴウケン ジュリ サガット キャミィ フェイロン ローズ(ガード不能) 前投げ→ダッシュ→弱風車→前ジャンプ弱K 画面端表ガード ダッドリー(表落ち) 剛健、ジュリ(表落ち) アベル(ガード不能、またガード入力と逆方向に落ちる) サガット ガイル(表落ち) ザンギ(表落ち) ルーファス(表落ち) フォルテ(ガード不能、またガード入力と逆方向に落ちる) フェイロン(表落ち) (ダッドリー ジュリ アベル ザンギ ルーファス フォルテ 表落ちの場合、立ち弱Kが繋がらない。) 前投げ→ダッシュ→中or強風破刃解放→前ジャンプ強K 画面端表ガード リュウ ケン マコト サクラ(ガード不能) ヴァイパー ベガ ハカン 鬼 ユン(表ガード時強Kがすかる) ヤン(表ガード時強Kがすかる) 殺意リュウ 前投げ→ダッシュ→中or強風破刃解放→前ジャンプ小K 画面端表ガード マコト(ガード不能) 豪鬼(ガード不能) 元 ダン サクラ 春麗 コーディ ハカン 前投げ→ダッシュ→中or強風波刃開放→前ジャンプ中K 画面端表ガード ユン(ガード不能) ヤン(ガード不能) ガー不って何ですか?? 名前 コメント すべてのコメントを見る
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“新地上暦65年、地下都市から再び地上に戻った人類を待ち受けていたのは 、戦火だった――地上環境を人類繁栄以前の自然豊かなものにしようと唱える『 ナチュラリスツ』と、地上をかつてのように人間のための都市で埋めつくそうと いう『ヒューマニスツ』との間に起こった、人型機動兵器『AACV』を用いた 戦いが泥沼化して、既に半世紀以上が経っていた。そんな中、疲弊した人々の間 にある噂が流れる――『グラウンド・ゼロには平和がある』――果たして、『グ ラウンド・ゼロ』とは?噂は本当なのか?今、君の戦争が始まる……。” ――と、これがロボットアクションゲーム『グラウンド・ゼロ』のプロローグ だ。 プレイヤーは『ナチュラリスツ』か『ヒューマニスツ』のどちらかを選択し、 『AACV』を操って任務をこなしていく。 プレイヤーはその戦績によってAからEまでのクラスに分けられ、それが強さ の目安にもなっていた。 マコトはかつて現役だったころはBクラス(平均よりは少し上だが、Aクラスに は及ばない程度のクラス。一番プレイヤーが多い)だったが、今久しぶりに触れて みると、Cクラス程度まで腕が落ちているな、と感じていた。 白いカプセル型の筐体から這い出し、手のひらにかいた汗をズボンで拭く。 マコトのその様子を離れたところで見ていたコラージュは、彼に近づいた。 「勘は取り戻せたかい?」 「一応は」 マコトは頷いた。 「もう、いつでもいけます。」 すると、コラージュは満足げにうなずいて「わかった」と言った。 「ところで、ユウスケは?」 マコトは辺りを見渡した。 グラウンド・ゼロの大きく白い、カプセル型の筐体がいくつも並んだトレーニ ングルームには、ユウスケの姿は無かった。 彼とはマコトが参加を決め、コラージュにこの部屋に案内される時に別れてい たのだった。 「コバヤシくんは観客席に行くって。アマギくんの戦いを見守りたいみたいだ。 」 「そうですか。」 「それじゃ、会場に行っても?」 「わかりました。」 正直腕前に不安はあるが、初めてだし、勝っても負けても5万は保証されてい るんだ。とりあえずこの『タルタロス』がどんなものか、確かめる感じでいこう 。マコトはそう思いながら、指の曲げ伸ばしをしていた。 マコトの側に立ったコラージュは、どこから出したのか、金属製のトレイを差 し出した。 「じゃあ、細かい荷物――携帯電話とか、武器になるものを預かるよ。」 『武器になるもの』という言い回しにどこかひっかかるものを感じつつも、マ コトは指示に従う。 トレイに全て出し終わると、コラージュは指を鳴らした。すると部屋に別の人 間が入ってきて、コラージュからそのトレイを受けとる。 「それじゃあ、行こうか。」 コラージュがマコトに背を向け、部屋の出口に向かう。マコトも上着の襟を正 しながらついていった。 部屋を出て、廊下をコラージュの後についていく。長い下り階段へさしかかっ た。 「そういえば」 無言に耐えかねたマコトが言う。 「どうして『グラウンド・ゼロ』なんです?」 コラージュが歩きながら横目で一瞬、マコトに視線を送る。 「それは……『他にも人気な対戦ゲームはたくさんあるのに、なぜわざわざそれ を選んだのか』という意味で?」 「はい」 コラージュはすると肩をすくめた。 「アマギくんも見たよね、エントランスに居る、ここのお客様たちを。あまりい い客層じゃない。……まぁ、商売上仕方ないのかもしれないけど。」 マコトはエレベーターから降りた直後の光景を思い出した。たしかに、あまり 健全な人間が立ち入るような場所ではない。 「アマギくんは去年の『金眼事件』を覚えてるよね?」 ……正直、あんまり覚えていない。 しかし、ここで話を遮ってしまうのも悪い気がしたので、マコトは頷いた。 「テロリストたちに暴露された国家機密の数々……その中には、『グラウンド・ ゼロを利用したAACVパイロットの選出』というものがあった。」 「それが理由?」 「――のひとつだね。『グラウンド・ゼロ』はその後回収されちゃったけど、人 気はそれからさらに高まった。こういうキナ臭いエピソードは、悪ガキたちの心 を惹き付けるんだね。」 コラージュはどこか楽しげに笑う。 その声が、マコトには耳障りだった。 直後、階段を下りきり、コラージュは立ち止まった。 マコトが彼の背後から先を覗くと、数メートル先に大きな両開きの扉が見える 。そしてその扉の向こうからは大勢の人間のいる気配と、声が聞こえていた。 「あのドアの向こうが会場だよ。出たら目の前にゲーム機があるから」 「……はい。」 マコトは唾を飲み込んだ。さっき拭いた手汗がまたじわり、しみだしている。 コラージュはマコトのそんな様子を見てとって、微笑んだ。 「そんな緊張しなくていいよ。……あ、そうだ」 コラージュは思い出したようにマコトに向き直る。 「緊張しないおまじない。手のひらに3回『人』って書いて、食べるんだ。」 そう説明したことをマコトの目の前で得意気にやってみせるコラージュ。マコ トは少し可笑しくなって、頬が緩んだ。 「……知ってますよ。」 「あれ?」 「でも、ありがとうございます。」 マコトは改めて扉を見据える。 手汗はどこかに行ってしまった。 「……じゃあ、がんばってね。」 コラージュはそう言ってひらひらと手を振った。 マコトは頷いて、歩きだす。 扉まではすぐ。手をかけると、ドアノブは驚くほど冷たい。 ひとつ、深く呼吸をして、思い切り扉を開いた。 マコトを出迎えたのは、むせかえるようなタバコの臭いと、雄叫びにも似た分 厚い歓声だった。 広い地下室はどうやらすでに満員のようで、聞こえてくるのは口汚い罵声や奇 声、何か金属質の固いものがぶつかる音、リズミカルに踏み鳴らされる足音、下 品な笑い声、そして、「Kill」コール……。 マコトは威圧されて、踏み出した足を引っ込めかけたが、観客たちと自分とが 金網で遮られているのを知って、すぐに落ち着いた。 前を見る。向こう――この部屋の中央――に、少し上がった舞台のようなもの があった。マコトが入ってきた扉からそこまでの道と、その舞台は金網で囲われ ている。その外観はまるで―― (『檻』みたいだ……) そう感じながら、マコトは舞台へと向かう。 観客が金網に飛び付き、激しく揺らして音を立てる。前を通るときにちらりと 見たその顔は狂気じみていた。クスリでもやっているのかもしれない。 金網があってよかった。 心から、そう思った。 舞台に上がる。そんな高くないはずだが、世界が一変して見えた。 視線を巡らせる。自分の腰くらいの高さまでしか騒ぐことができない観客たち がずいぶんと小さく見えた。彼らへの恐怖は薄れ、マコトは胸を張って顔をあげ る。 マコトの目の前には『グラウンド・ゼロ』の筐体の、カプセル部分が外された 、機械とシートだけのものがあり、それは2枚の金網を挟んでもう1基、対戦相 手が使う同じものと向かい合って設置されていた。 その傍らに、少年が居る。 彼はメガネをした、『いかにもゲーマー』な少年で、緊張しているのか、落ち 着きがない。向こうも初めてなのだろうか、とマコトは思った。 そしてマコトが筐体に近づいたとき、突然その声は会場内に響いた。 「ウェルカムトゥザ『タルタロス』!!今週もこの日がやってきた!」 一斉に沸く観客たち。 マコトは辺りを見渡し、その声が高い位置にあるスピーカーから出ていること に気づいた。 「今回はルーキー同士の対戦!しょっぱい展開でも勘弁な!この『口だけ男』が 精一杯盛り上げてやるからよ!」 『口だけ男』らしき人物の姿は見えない。なるほど。 「先ずは制服着たなんかリア充っぽい顔のヤツから紹介するぜ!『マコト・アマ ギ』!現役時はBクラスだったらしいが、ブランク1年の実力未知数!倍率1. 22倍!」 倍率って、『賭け』の倍率のことか、とマコトはすぐに理解した。 「反対側のオタクくせーヤツは『タケシ・ナカジマ』!こっちも現役時はBクラ ス!倍率1.10倍!こっちの方がやや有利か!?」 マジか。なんか腹立つ。 ちらりと『ナカジマ』を見ると、どうやら向こうもこっちを見ていたらしく、 視線を外すのが見えた。 その態度が勘に障り、マコトは胸の奥に何か激しいものがこみ上げるのを感じ た。 「そんじゃあ2人とも!さっさと準備しな!」 『口だけ男』のその言葉に従い、マコトはシートに座った。シートベルトをし て、画面を見る。すでに画面は使用機体を選択する画面になっていた。 『グラウンド・ゼロ』は『AACV』という人型ロボット兵器を操って戦うア クションゲームだが、その『AACV』にはいくつかのタイプがある。 それらは大きく、スピードに特化した『高機動型』、汎用性を重視した『中量 型』、一瞬の攻撃力を追求した『重装型』の3タイプに分けられ、プレイヤーは まずこれらの中から自分の使用する機体を選ぶことになる。 それぞれに一長一短があり、勝負はこの時から始まっていると言っても過言で はないのだが、大抵のプレイヤーは、毎回自分の得意なタイプを選ぶ。マコトも そうだった。 カーソルを動かす。選ぶのは、『重装型』だ。 重装型AACVが画面に大きく表示される。 他の2タイプよりも大きい、まるっこいシルエットの体は、いかにも分厚そう な装甲を身に纏っている。中でも右腕は特徴的で、腕と近接戦闘用の大剣が一体 化している。その威力は驚異的で、まともに食らえばヒットポイントが半分以上 ぶっ飛ぶ、という代物だ。マコトはその豪快さが好きだった。 「アマギは重装型!オイオイごり押し戦法だけは勘弁だぜ!?対するナカジマは ぁ、……中量型!こいつは上級者くせー!期待できるかもな!」 相手は中量型か。中量型はオールラウンダータイプで、それ故か愛用するのは 上級者が多い。特化した性能は無いが、そのためにプレイヤーのテクニックがモ ロに出て、一度有利に立たれたらなかなか逆転できないことが多い。逆も然りだ が。 やり易くは無いが、やりにくいこともあまりない、久しぶりの対人戦にはベス トかな、とマコトは思った。 機体選択の次は、武器選択画面になる。武器の種類は山ほどあるので、いちい ち挙げられないが、これで大体の戦法が決まる。 マコトは基本中の基本の武器であるアサルトライフルを選んだ。ただし、重装 型のみが使える大型で強力なものだが。 相手が何を装備しているのか、まではマコトの画面には表示されない。実際バ トルの段になってから判るのが、また緊張感を煽るのだ。 すべての設定を終え、『準備完了』のボタンを押す。 「待ちくたびれたぜこの野郎!両者準備完了!まもなくバトルスタートだ!」 口だけ男が叫び、観客たちが雄叫びをあげる。 マコトは胸に手を当て、息を吐いた。 このヒリヒリするような感覚、悪くない。 マコトの口端はつり上がっていた。
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ブランド きゃべつそふと ジャンル 落ちこぼれクラスが世界を救う青春学園ファンタジー 原画/キャラクターデザイン しらたま 企画/シナリオ 冬茜トム サブキャラクター原画 よねぞう 発売日 2022/7/29 価格 ゲーム本体9,800円(税別)抱き枕カバー付き限定版22,800円(税別) 選評 【2022】クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 1本目 https //jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1647683806/ 320:ジュエリー・ハーツ・アカデミア選評 ◆Zkfpe80yn.:2022/08/04(木) 13 43 14 ID Jh62d3Pw タイトル:ジュエリー・ハーツ・アカデミア-We will wing wonder world- ブランド:きゃべつそふと 発売日:2022年7月29日 価格:10,780円(税込)抱き枕カバー付き限定版25,080円(税込) ジャンル:落ちこぼれクラスが世界を救う青春学園ファンタジー 原画:しらたま シナリオ:冬茜トム あらすじ フリギア王立ジュエリー・アカデミア── そこは『意志(ジェム)』と呼ばれる不思議な宝石を研究する学園。主人公ソーマ・ジェイスはアカデミアに眠る『賢者の石』を探るべく、 エージェントとして『クラス・ダイヤ』への潜入を試みる。 しかし……彼が配属されたのは謎の新設学級『クラス・ペガサス』だった。 ──素性を隠す外国のスパイ・ソーマ。 ──剣にしか興味のない女子・ベルカ。 ──誰ともつるまない孤高の不良・ヴェオ。 ──獣人にして稀代の才媛・メア。 ──成績も態度も最悪の王子・マークス。 ──唯一まともなクラスの良心・アリアンナ。 ペガサス組に揃ったのは目的も国籍もバラバラな6人の少年少女。 彼らはしばしば反発し合いながらも、やがて世界を脅かす危機に直面することになる。 『石喰い』── それは、ノヴァ大陸全土を石化せんと迫る謎の災厄。 その最前線に位置した彼らは、元凶の組織《メデューサ》との闘争に巻き込まれていき……? 「いくよみんな──わたし達の全力を、思いっきりぶつけてやろう!」 果たしてソーマはミッションを達成できるのか。 そして、大陸を喰らう石化の脅威に打ち勝つことはできるのか。 世界を羽ばたく意志と絆の冒険譚──ここに輝く。 CG数とシーン数 各ヒロイン16枚(内Hシーン6枚)×4 その他31枚 背景27枚 シーン数3×4の12シーン 問題点 ①少なすぎる素材によるバトルシーンの演出のしょぼさ まずプレイしていて気づく点が代わり映えのしない演出である 本作では何度もバトルシーンがあるがその表現を各キャラ1枚か2枚の基本CGとその差分に数種類のエフェクトを組み合わせて描写している そのためバトルシーンでは紙芝居のようにCG→エフェクト→CGのようなパターンを何度も見る羽目になる またCGのバリエーションとして複数の基本CGを一枚のCGのように組み合わせていることもある 必然バトルシーンのたびに紙芝居を見させられるプレイヤーは壮快感など得られず何故バトル物にしたのかという疑問を浮かべるのである ②潔すぎる一本道 本作は一本道シナリオであるこれ自体は好みの問題もあるので一概に問題とは言えないだろう しかし本作はその一本道が本当に一本しかないのである 一本道シナリオといえど複数のヒロインがいれば何らかの形で各ヒロインとのENDがあると思うのが普通であろう だがこの作品にはそんなものはない一応ヒロインへの告白と返事の差分はあるもののデートやHシーンといった描写は全ておまけに追いやられているのである またシナリオ自体もなかなかのものである 特にアレなのが終盤でようやく敵組織のリーダーを倒したと思ったらぽっと出のラスボスが現れてヒロインの1人アリアンナがその身を犠牲に封印→エピローグからのEDかと思ったら 実は主人公とクラスメイトは封印後も頑張ってたためなんかアリアンナがパワーアップして最終戦の時まで時間が巻き戻ってチートパワーでラスボスを完全に倒してハッピーエンドである ビターエンドからハッピーエンドになるのはいい しかしながらそこに至るまでのカタルシスが無さ過ぎるのでポカーンとしてしまうのである 主に感じた問題点はこの二つである 個人的に気になった細かな問題点としては 癖のあるセーブ&ロード ジャンプ機能がないため各ヒロインの告白差分を見るのがめんどくさい 少なすぎる立ち絵により描かれない名前ありのモブ達 が上げられる まとめ メーカーが新たな路線として作ったであろう本作 発売前からの意欲的な広告に対して出来上がったものはあまりにも足りないものだった バトルシーンの多さに対して少なすぎる素材 一本道シナリオなのに感じる描写不足 有償特典で各ヒロインを推しているにも関わらずおまけに追いやられているヒロイン達 とちぐはぐな印象を受けた 補足 339: ◆Zkfpe80yn.:2022/08/07(日) 23 58 30 ID YDQx9scU 最後に ジュエリー・ハーツ・アカデミアについて感じたことがまとまったから書き込みます ジュエハは要素要素で見るとまとまってはいる作品だと感じました CG数やシーン数みてもjksは言うまでもなく一定の基準に達してますしシナリオも細かいところに目をつぶれば良シナリオと言えるでしょう ただなんというかこの作品を通して感じたのはこんな感じにしとけばいいだろというメーカーの妥協です それなりのシナリオそれなりのCGやシーンと決してダメとは言えないけどもっとうまく出来たのではと思うことが多々ありました 確かに発売日に予定通り発売するというのは当たり前で守るべきことです しかしそれで作品のクオリティを妥協するのは違うのではないかとも思います そこで思い出したのがCuteness is justiceです この作品ははっきり言ってすべてが足りてない作品でした しかしながら面白い作品を作りたいという思いは十分感じ取れました 一方 ジュエリー・ハーツ・アカデミアはどうでしょうか? バトル物というメーカーの新路線を担っているとは思えるほどの情熱を感じませんでした 言ってしまえば ジュエリー・ハーツ・アカデミアは妥協と打算で出来た作品です この作品は今のエロゲ業界を端的に表しているのではないでしょうか? 以上が私が感じたことです 長文失礼しました 質疑等 327:名無しさん:2022/08/04(木) 21 03 08 ID aN8w2LNU 322 セーブロードの癖って何? アメイジング・グレイスの頃から、セーブ80箇所が少ないってのは言われてたけど それ以外はごく普通では 375:名無しさん:2022/08/19(金) 12 24 53 ID WqqH3PFQ ジュエハの選評がWikiにコピペされたけど 327でも書いた「癖のあるセーブ&ロード」は説明が必要だと思う ごく普通の仕様としか思えない 386: ◆Zkfpe80yn.:2022/08/19(金) 22 24 41 ID jA/hYyX2 375 おま環かは分からないけどセーブロードするときにダブルクリックした後もう一回クリックしないと反応しなかったことですね 391:名無しさん:2022/08/20(土) 23 44 11 ID TOjh3IF6 386 『アメイジング・グレイス』からその仕様だったので、ほとんど無意識にダブルクリックしてました 同じゲームエンジンでもLump of Sugarのゲームは1クリックでセーブできたので、きゃべつそふと側の仕様っぽいですね 392:名無しさん:2022/08/21(日) 01 31 18 ID BrrRk37E 391 読んでランプもそんな仕様だろと思って確認したけどここ最近の2作だけは1クリックでセーブできるんだな HOOK系も2クリック必要だしEthornellはこの仕様の方が多いんじゃね 追加評価 ※選評ではない 【2022】クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 1本目 https //jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1647683806/ 524:名無しさん:2022/09/25(日) 09 09 05 ID nhE46llM ジュエリー・ハーツ・アカデミアをプレイしたので 321の選評読んでみたがまぁ納得。 個人的には「そこそこ面白い」くらいの評価なので クソゲーとは思わないけど、微妙な評価する人がいるのも頷ける。 選評ってほどしっかり書くわけじゃないけど気になった点書いていく 男性キャラの絵柄 男性キャラ(特に主人公)の絵が変。細くてナヨってしててキモイ。 典型的な"女性は描けるけど男性は描けない人が無理して描いた男性"みたいな絵柄。 主人公立ち絵: + ... imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (001.jpg) この体型でも本人曰く「結構鍛えてる方」 + ... imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (002.jpg) 戦闘シーン 少ないCGと少ないエフェクトの使い回しが多く迫力がない。 そして単純にCGのクオリティが低い。 女性キャラの戦闘シーンCGはそれなりの出来なんだけど 男性キャラの場合、上記の"男性キャラが描けてない"問題と相まって クオリティが低く迫力が全然ない。 この辺のCGとかもうちょっとなんとかならなかったのかと。 + ... imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (003.jpg) また下記のCGが主人公の射撃シーンとして頻繁に使用されるんだけど 銃のシリンダー覗いてるようにしか見えない。 「思いっきり肘曲げてどうやって撃つんだよw」と毎回心の中でツッコんでた。 + ... imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (004.jpg) 女性キャラの射撃CGは結構カッコいいのにどうしてこうなった? + ... imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (005.jpg) この絵師さん(しらたま氏)はバトルモノじゃなくゆるふわ萌え系作品のほうが向いてると思う。 後、戦闘シーンが無駄に長い。 そもそも文章で迫力ある戦闘シーンを描くってかなり力量がある人じゃないと難しいと思うんだよね。 だからサッサと結果だけ描写すればいいのに戦闘シーンがとにかく長い。 特にラストバトル。 ラスボス倒したと思ったら「これが私の真の姿だ!」とラスボス復活。 もう一度倒したら「私が真の敵よオーホッホッホ!」と新たな敵が登場。 そいつも倒しエンドロール流れたと思ったらエンドロールがキャンセルされ なぜかタイムリープが発生し最終決戦やり直し。 1回1回の戦闘シーンが長いのに何度も繰り返されて流石に辟易。 ドラクエの竜王だって1回復活するくらいならともかく3度も復活されたら萎えるわ。 恋愛&エロ要素 完全な1本道のため本筋での恋愛&エロ要素が皆無。 一応途中の選択肢によりヒロインと恋人同士になるんだけど サブシナリオが解放されるだけで、すぐに共通√に戻る仕様。 なのでヒロインと恋人同士になってるのに、あくまで本筋は 友達・仲間といった距離感で話が進むので違和感ありまくり。 一番顕著だと思ったのが、主人公が暴走して恋人含む仲間に危害を加えるシーン。 結局センターヒロインが自分の身を顧みず主人公を救うんだけど これって普通恋人の役割だと思うんだよね。 けど救い出すのはセンターヒロインで固定。 他のヒロインが恋人だったとしても、その恋人は センターヒロインが主人公を救い出し抱き合ってるシーンを見てるだけ。 例えばケモ耳ヒロインと恋人同士であったとしても ケモ耳は下記のシーンをただ棒立ちで見てるだけって状況になる。 + ... imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (006.jpg) imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (007.jpg) 後は話の中にエロ描写が全くない。 裸はおろかパンチラ・ブラチラ程度のちょいエロすら全くない。 Hシーンのあるサブシナリオを削除すれば、そのまま全年齢版として販売できるレベル。 シナリオゲーにエロ要素のみを求める人は少ないと思うが シナリオとエロをバランスよく楽しみたいという人にとってガッカリ感が凄そう。 シナリオ(作風) 中盤までは一言で言うと"テンプレラノベアニメ" 主人公が特殊能力持ちが集まる学園に入学して~クラスメイトと衝突して~ 的な昔よく見た展開。 個人的には嫌いじゃないんだけど、2015年くらいに大量発生して 一時期アニメ界隈で"粗製濫造の象徴""嘲笑の的"みたいな扱いを受けてた テンプレラノベアニメ的展開なので人によってはこの展開に馴染めないって人もいそう。 で、この作風の展開が20時間くらい続く。 エロ要素も皆無なので、このゲームやるくらいなら 同作風のアニメ2クール見たほうがいんじゃね?って気になってくる。 少なくともヒロインの着替えを覗くシーンがほぼ確実に入ってくるアニメのほうがエロさでは上w 中盤に物語の真相が発覚したくらいから一気に面白くなってくるんだけど 真相発覚してからも話がけっこう長いので徐々に勢いが落ちてしまうのが残念。 全体的な感想としては、作品テーマ・ライターの得手不得手・絵柄が 微妙にマッチしてないというか噛み合ってないというか、そんな印象を受けた。 いろいろ書いちゃったけど個人的にはそれなりに楽しめたし 評価としては中の上って感じ。 ただ書いた通り、色々と粗があったり癖があったりする作品なので 少なくとも万人にお勧めできる作品ではないかなと。
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感想(私的なことなどや、悩み事などはこっちにどうぞ。)
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――数日後。 警視庁内の廊下をアヤカ・コンドウは歩いていた。 いつものような一分の隙も無いブラックスーツ姿で、長い艶やかな黒髪を頭の脇で邪魔にならないようにまとめている。 歩く度に廊下を反響する硬質なヒールの音がよく似合っていた。 片手のタブレット型PCで簡単な作業をしつつ、廊下を曲がり、目的の部屋へ。 その部屋の前には『タルタロス特別対策本部』との貼り紙がしてあった。 「それで、人員確保はどうなったの?」 捜査の進展と方針の修正、それに関連するその他もろもろの事項の情報を捜査員全員で確認するためのちょっとした会議で、アヤカは部下に報告を求めた。 1人の中年男性が立ち上がって答える。 「はい。警備第一課に協力を要請しましたところ、警視庁特殊部隊の隊員を6名ほどこちらに貸していただけるとの返事をいただきました。 これに機動隊の人員を合わせれば、いつでもどんなときでも最低60名の武装警官を動かせます。」 「ふむ。武装の方は?」 「機動隊標準装備のものを使用する予定です。」 「……まあ、屋内だし、十分かしらね。ありがとう。」 頭を下げて、男性は再び腰をおろす。 アヤカは考えていた。 これでタルタロス施設を制圧するための武力も手に入れた。だがすぐに動かすことはできない。 今日の朝、アヤカは上司である課長から捜査方針の転換を提案されたのだ。その理由は「現在のやり方では進歩が見られないから」 というものだったが、もしその申し出を受け入れたらアヤカは別の案件の担当に回されてしまうだろう。 その提案がまだ『命令』でなかったのは幸いだった。奴らはまだ油断している。 警察上部にいる顔も名前もわからない『向こう側の人間』は、タルタロスがやられるわけはない、とたかをくくっている。 そろそろ、最後の詰めに入るころかな。 その人間の他に不安要素といえば―― 「……そうね。」 最後の報告が終わって、礼を述べたあとに、アヤカは言った。 「準備も順調だし、障害を排除する策も整ってきた。」 彼女は立ち上がる。 「決めましょう。2週間以内にすべてを終わらせる、と。」 チャイムが鳴った。 放課後のホームルームが終わって、マコトは帰り支度を始める。 久しぶりに学校へ来たが、何も変わっていなかった。 クラスの奴らは相変わらず下らないテレビ番組などの話題を楽しそうに喋っている。 何も変わっていない。そう、何も。 それは『彼』も同じだった。 「キムラ。」 マコトは彼に声をかける。 帰り支度をしていた彼はマコトを見て「やぁ」と言った。 その明るい表情や物腰からは『ケルベロス』の面影はこれっぽっちも感じられない。いつもの、成績優秀な、学級委員長だ。 「このあと何か用事ある?」 マコトは訊く。キムラは時間を確認し、答える。 「予備校があるけど、少しなら余裕あるよ。何か用事?」 「ちょっと、『ゲーム』のことで訊きたいことが。」 すると彼は意を得てくれたようで頷く。 「……じゃあ、屋上へいこう。あそこなら多分誰もいない。」 「で、何の話だい?」 キムラはフェンスに寄りかかって言った。 屋上には2人の他には誰もいない。柔らかな、乾いた風が吹き抜ける。 学校周りの道路のおかげでそこまで静かなわけでもないが、なぜかそれでも周囲の空間から隔絶されたような感覚が ある。それがいっそう寂しさに拍車をかけていた。 「キムラ、お前はタナトスについてどのくらい知っている?」 「タナトスについて?……ああ、そうか。君はそういえば、そうだったね。」 コラージュあたりから聞いたのだろうな、とマコトは思った。 「彼についてか。」 キムラはフェンスに指をかけ、片方の手でタバコをとりだし、くわえた。 火を点けて、煙を吐く。 「『タルタロス現ランク1位』、『仮面とローブで顔と体型を隠している』、『今のタナトスが現れたのは数年前』 ……そんなとこかな。」 「『今の』タナトス?」 「コラージュとタナトスは、その名前と外見を先代から受け継ぐんだよ。詳しくは知らないけど。」 「へぇ。」 「有益な情報はあった?」 キムラはマコトを見た。その眼差しにあたたかみはない。 「じゃあ、ひとつだけ。」 マコトはその目を見つめ返した。 「彼の『金の眼』については?」 「『金の眼』?」 キムラは一瞬眉をひそめたが、すぐに理解したようだった。 「そういえばタナトスの眼はそうだったね。仮面の奥からあれに睨まれるとちょっと怖いよね。」 「金の目って、金眼事件のテロリストの特徴だろ?」 「まぁ、そうだね。」 キムラは大きく口を開き、煙を押し出した。煙は輪の形を保ったまま、風に吹かれてかき消える。 「まさか君は、タナトスとそのテロリストたちの関連を疑っているのかい?」 「何かの手がかりになれば、とは思ってる。」 すると、キムラはハハと笑う。 「アマギくん、今日は早く家に帰って教科書を見直しな?」 「え?」 キムラはあきれたようにタバコの灰を落とした。 「金眼事件のテロリストたちは、リーダーを除いて全員殺されてるよ。教科書にも、資料集にも書いてある。」 「リーダーって、『ハヤタ・ツカサキ』か。」 「ああそうだよ。」 「じゃあ、タナトスはそのツカサキって奴なのかも。」 「君は頭が悪いのかな?」 「あ?」 「ツカサキはどっかの刑務所だよ。死刑の執行待ちだ。」 「じゃあ、そのテロリストたちの生き残り?」 「荒れ果てた地上からどうやって1人で生還するのさ?それに、仮にそうだったとしても、金眼事件が1年前で、 タナトスが代替わりしたのがその前――時期が合わない。」 マコトは沈黙した。 キムラは肩をすくめ、タバコを地面に落とす。 「僕は、タナトスの目の色は、そういった誤解を誘うための一種のワナだと踏んでるけどね。 結局、瞳の色なんてカラーコンタクトでも、手術でも変えられるんだし――」 「……ああ。」 「――それで、質問は終わりかな?」 キムラは落としたタバコの火を、踏みつけて消す。 マコトは無言で頷いた。 「お礼も無し?……まぁいいけど。」 そうして彼はフェンスから離れて歩きだし、出入口へと消えていった。 しかしマコトの胸にはまた新たな疑念が広がっていた。 それにしても、予想以上に下らない話だった。 キムラは校門を出て、駅への道を歩いていた。 もしかしたら自分が掴んでいない情報を手に入れたのかも、と思ってアマギの話に付き合ったのだが、 無駄な時間だったな。 だがしかし、言われて見ればどこか引っ掛かるものがある。 タナトスは何故、『金』を選んだのか。 瞳の色を変えたいのなら他にいくらでも選択肢はある。青でも赤でも、なんならその日の気分で変えてもいいはずだ。 まさかタナトスがファッションを気にするわけがないし、しかし逆にそんな彼が色を金に固定しているのには 何か理由があるはずだ。 ……もしかしたら、本当に、彼の瞳は金色なのかもしれない。 だとしたら、もしかして―― キムラははっとして、思わず足を止めた。 ――わかってしまったかもしれない。 タナトスの正体が。 ざわざわと体が総毛立つ。興奮のためだ。 いやまて、焦るな。まだ何一つ確証は無いんだ。まずはしっかり証拠を集めて、それから―― 「『ケルベロス』だね?」 ――一気に興奮が冷めた。 キムラは顔をあげる。目の前には大きなサングラスとマスクで顔を隠した男が立っている。 それでもキムラが一瞬でこの男が何者かを覚ることができたのは、その独特の声のためだった。 老人のようにしわがれた声―― 「……あなたがタルタロスの外に出るなんて、珍しいですね。」 「たまにはいいかな、なんてね。」 男はサングラスをずらした。つぎはぎだらけの額がのぞく。 「コラージュ……さん。」 「これから予備校?勉強熱心だね。」 コラージュの目元が歪む。笑っているようだ。 キムラは後退りした。コラージュがわざわざ会いにくるなんて、ろくな用事のはずがない。 「そんな警戒しなくても。」 コラージュは一歩、近づく。 「少し話を聞きたいだけだよ。怖がることはない。」 「じゃあ電話でいいじゃあないですか。」 「いやぁ、ちょっと気になる情報を手に入れてね。」 コラージュは上着の内側に手を入れた。身構えるキムラ。 「君が警察と繋がっているんじゃあないかってね。」 「……誰からそのことを?」 「匿名の投書。」 「ハッ」 キムラはわざとらしく鼻で笑った。 「そんな眉唾物の情報を信じるんですか。見損ないましたよ。」 「もちろん、それだけじゃ信じないよ。だけど――」 コラージュが手を抜く。キムラは思わず体を強ばらせたが、相手の指先に握られていたのは一枚の写真だった。 「――証拠写真が同封されていた。」 コラージュはそれを見せつける。キムラは目を凝らす。 その写真には、キムラが警官と一緒に写っていて、キムラが警官から何か平たいものを受けとる瞬間を とらえたものだった。 「君が警官からもらっているの、これ、グラウンド・ゼロのICカードだよね。」 「……みたい、だね。」 「巧妙な手口だ。」 コラージュは写真をしまう。 「まずは信用を得るために『ケルベロス』としての実績を積み、タルタロスに取り入る。 目的はタルタロスと他の組織との繋がりを弱めるためかな――トラブルが続けば、見限るとこも出てくるだろうから。」 キムラはまた一歩、下がる。 「サーバーへの、外部からのクラッキングの形跡は偽装だね?タナトスが、あの勝負の直前にパソコンで偽装工作を する君を見ているよ。」 コラージュが一歩近づく。 「アマギくんを助けたのは、今後も続く予定であるトラブルのスケープゴートになってもらうため――タルタロスに 恨みを持つ人間――適役だ。勝負前の妨害も、あれは自分をタルタロスがわの人間だとアピールするためだろう? 君が本気で妨害をしたなら、あの程度の怪我で済むわけがない。」 「ずいぶんと妄想たくましいね。」 「そう――妄想だ。今の時点ではね。だから君に話を聞きたい。一緒に来てもらおうか。」 「そんな合成写真に騙されるなんて、タルタロスのトップはとんだ間抜けだ。」 「合成でないことはタナトスが証明してくれている」 その言葉の直後、ついにキムラは踵を返し、反対方向へと走り出した。 コラージュは愉快そうに笑いながら、その背を見送っていた。 そして彼は街から消えた。 呼び鈴を鳴らした。 なんとなく周囲を気にしながらマコトはインターホンの呼び掛けに応える。 玄関の向こうからの小さな足音が聞こえ、扉は開いた。 「突然ごめん。」 マコトはそう彼女に言った。 ミコト・イナバはマグカップの紅茶を両手に持って「いえいえお気にナサラズ」と言った。 マグカップが1つ、マコトの前に置かれる。 礼を述べて一口すすると、それだけでも全身が温まるような気がした。 「それで」 ミコトは部屋着だろうか、だぼだぼのスウェットのポケットに手を入れて、リビングのソファーに腰かける。 「『知りたいこと』って?」 マコトは頷いた。 マコトが彼女に会いにきたのは、それがあるためだった。 「『タナトス』の正体について。」 「……そーいうこと。」 ミコトはマコトの目を見た。茶色の大きな瞳は普段とは違う光を奥に秘めていた。 「ごめんだけど」 紅茶を一口。 「それは無理。」 「……難しい、か。」 「いや、難しい、じゃなくて、無理。」 「タルタロスを敵にまわしたくない?」 「そうじゃなくて――」 彼女は困ったように腕を組んだ。 「タナトスの正体なんて、私だって知りたいよ。つまりはそういうこと。」 「……わかりました。」 やっぱり無理か。マコトはそう思った。 だけど予想はしてた。他にも知りたいことはある。 「じゃあ、『アヤカ・コンドウ』について。」 そう言葉を発した瞬間、イナバはぴくりと反応を見せた。 「――クライアントに、ついて?」 「はい。」 「理由は?」 「彼女の目的は知って?」 「『タルタロス壊滅』」 「『タナトスへの復讐』。」 「……へぇー」 「知らなかった?」 「……うん。けど、嘘といえる程度じゃないからいいや。」 イナバはまた、紅茶をすする。 「……お願いします。」 マコトは頭を下げた。 イナバはそんなマコトを一瞥し、しばらく無言でカップから立ち上る湯気を眺めていたが、にわかに口を開いた。 「……私はアマギくんの手助けをするように言われている」 彼女の口調は落ち着いていた。 「契約だから可能な限りその通りにするつもりだけど、それはコンドウさんからの指示の下でのサポートをする、 という意味での契約だよ。」 マコトはゆっくりと顔をあげた。 「君の指示に従うことは契約に含まれていないし、クライアントに無断でクライアントの情報を探ることは信義則に 反する。」 ダメか。 「……だけど、理由によっては、そのタブーは破ることもできるよ。」 沈黙。 「聞かせて。君は彼女の何を知りたいの?」 息を吸う。 「『コンドウさんと金眼事件の関係について』。彼女とタナトスを結ぶのは、その線くらいしかない。」 「……私はタナトスに直接会ったことは無いんだけど、なぜ『金眼事件』が彼らを結ぶと?」 「タナトスは『金眼』です。」 「じゃあ、なぜ彼女が金眼事件に関係があると?」 「コンドウさんは金眼事件の話題をあからさまに避けようとしています。」 「なるほど……」 イナバはそして紅茶を飲み干す。 「……たしかに、それは気になるね。」 立ち上がるイナバ。彼女は口の端をつり上げた。 「わかった。この『サイクロプス』、力になるよ。お代はサービスしてあげる。」 「ありがとうございます。」 また深く頭を下げると、イナバに軽くこづかれる。 「だから、敬語は禁止だって。」 長い階段を一段下りる度に、確実に冷たくなっていく空気にマコトは身を震わせた。 イナバの自宅の、物置部屋の奥の壁にある隠し扉を抜けた先には長い地下への階段があった。 イナバによると、サイクロプスの仕事場はこの階段を下りた先にあるらしい。 企業秘密だからあまり見せたくないのだけれど、と彼女は言っていたが、単純な好奇心からお願いしてみると、 案外すんなり彼女は折れてくれた。 そんなわけでマコトは彼女と共に階段を下りることになったのだが、周囲の空気が下に行くにつれて確実に寒く なっていくのがどうにも不可解だった。 「なんでこんなに寒いんだ……」 白い息を吐きながら思わず毒づくと、先を進むイナバの声が聞こえる。 「仕方ないんだよ、だって――」 階段の一番下にある扉の前で、彼女はマコトを待っていた。 マコトがたどり着くと、彼女は指紋認証の扉を開ける。 「――こんなものがあるんだから。」 開かれた扉から暖かい空気と、地響きのような下腹に響く音が飛び出してきた。 目を凝らして部屋の中を覗きこむと、大きなわけのわからない機械が並んでいる。 イナバは部屋の中心、巨大なディスプレイの前に置かれた椅子の背に手をかけ、マコトを振り向いた。 「スーパーコンピューター『ヘカトンケイル』。私の相棒だよ。」 「スパコン……?」 圧倒されかけるマコト。 うなずくミコト。 「すごいでしょ。私が作ったんだよ。」 「え、自作!?」 驚き、改めてヘカトンケイルを眺める。大きな地下室の天井近くまで敷き詰められたわけのわからない機械たちは 無機物でありながらどこか有機的な印象の外見をしている。 各所に輝く色とりどりのランプは怪物の目玉を連想させるし、飛び出た太いパイプは逞しい腕、 表面を這う配線は血管、冷却ファンとおぼしきものが出す音はこの怪物の息づかい、 それをかきけす発電機の轟音は心臓の鼓動だ。 この部屋周りの異常な寒さは、この怪物の体温を抑えるためなのだな、とマコトは直感で理解した。 と同時に今まで曖昧だったサイクロプスという存在が、少し解ったような気もする。そんなサイクロプスが 太刀打ちできないタナトスという存在のことも。 「あ、ちなみにこの部屋の機械には指一本触れないでね。末代まで破産するよ。」 冗談か本気かわからない。 「これで、いつも仕事を?」 「うん。プログラミングとかクラッキングとか、趣味にも使うけどね。」 「趣味?」 「これでYouTubeとか見ると快適なんだよ。」 「ハイスペックの無駄遣い!」 彼女は笑う。そして座席に腰かけた。 マコトは彼女の椅子のそばに立ち、ディスプレイを横から覗く。ヘカトンケイルはちょうど目覚めたところで、 画面が明るくなった。 イナバは慣れた手つきで変形キーボードをいじる。 それからヘッドセットマイクを身につけた。 「……さて、今から集中するからちょっとしばらく話しかけないでね。」 その言葉への返事すら、すでに彼女の耳には入っていないようだった。 そこからは一瞬だった。 画面に見慣れないウィンドウが開いたかと思うと、表示された文字もまるで読み取れない速度で次々と画面が 切り替わり、処理を行っていく。 イナバの指は精密機械のような正確さとスピードでキーボードを叩き続け、それに加えて彼女はマイクに向かって 音声で指示も出していた。 ……これが、天才。 マコトは圧倒され、同時にどこか悔しさを覚えた。 凡人には到底たどり着けないであろう境地……。 イナバの作業はしばらく続いていたが、やがて唐突に終わる。 キーボードを叩く最後の音がして、イナバはマイクに向かって最後の指示を出した。 「――全行程終了。ウイルスチェックのちトラップ等の確認。安全確保完了のちに使用回線の修復。 接続記録のコピー並び偽装のち無作為拡散が終了したら速やかに再起動のちスリープモードにて待機。 おつかれさま。」 そしてイナバは脱力する。ヘッドセットを置いた。 彼女は後ろを振り向き、マコトを見ると一瞬驚いたような反応を見せたが、すぐに納得して軽くうなずいた。 「……どうかしました?」 訊くと、ミコトは恥ずかしそうに苦笑いした。 「いや、ごめん、わすれてたよ。」 「それだけ集中してたんだ。」 「いけないよねー、こんなんじゃ。」 イナバはまた苦笑し、指のストレッチをする。 「大切にしてるんだな。」 マコトは言った。 「え?」 「普通、パソコンに『おつかれさま』なんて言わない。」 「ああ、それ?」 彼女はそ、とキーボードを撫でた。ディスプレイは丁度役割を終え、暗転する。 「……ヘカトンケイルは『私』だからね。」 「サイクロプスでもあり、ヘカトンケイルでもあるのか?」 彼女は笑う。 「そうじゃないよ。ヘカトンケイルの中には、私の思考を再現したサポートAIが2人分搭載されてるんだ。」 「へぇ」 「50の頭と100の腕を持つヘカトンケイルは3人いるんだ。そして、皆タルタロスに幽閉されている……」 「どういう意味だ?」 「ただの神話。意味は無いよ。」 イナバは顔をそらし、プリンターからそばに吐き出された紙たばを手にとった。 「はい、アヤカ・コンドウの略歴。……結構、ヤバいよ。」 差し出されたそれをマコトは受けとる。 「ヤバい?」 「想像以上に危険なとこまで潜らなきゃいけなかった。代金サービスなんてしなきゃよかったよ。」 不満げなイナバ。 マコトは肩をすくめた。 「ああ、そうだ。」 イナバは思い出して声をあげる。 「ICカード貸して」 マコトは何の、と訊いた。 「『グラウンド・ゼロ』のだよ。ついでに君に作ってあげるよ。専用のチート。」 事も無げにそう言い放ったイナバに、マコトは強い不快感を覚えた。 「俺にチートはいらない。」 「なんで?」 「そんなことしたら、俺はケルベロスや、他の奴らと同じになる。」 「……ん、立派。」 マコトの言葉にうなずくイナバ。 「でも君は勘違いしてる。チートを使うことは卑怯でもなんでもないよ。」 彼女はまたディスプレイに向かい、ヘカトンケイルを立ち上げた。 「前にも言ったけれど、命を賭けた勝負なんだから、プレイヤーが勝つために全力を尽くすのは当然だし、 その努力を怠ったために負けるなんて、ごめんだけど、『バカ』としか言いようがないよ。」 「だけど」 「悪いけど、これもコンドウさんとの契約内容に含まれてるの。破るわけにはいかない。」 揺るがない彼女の態度にマコトは折れ、しぶしぶ財布からICカードを取り出して、渡す。 イナバは満足げにうなずいて、「安心して、君にぴったりなのにするから」と言った。 少し時間がかかるから、とイナバに言われ、マコトはひとりリビングに戻った。 椅子に腰かけ、手渡されたアヤカ・コンドウに関する資料を眺める。 そこにはマコトの想像以上のことが書かれていた。
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オーダー名 [1336]クリスマスジュエリー① オーダー主 ミハエル・パレット(12歳) 事情 僕に経営学を教えてくれる親戚のお姉様にネックレスをプレゼントしたいんだ。彼女は学校の先生をしているから上品なものがいいな。例えば星をモチーフにしたものとかね。 欲しいもの ネックレス 予算 100000 Lv ☆ ジャンル ジュエリー 待ち時間 15分 カラー 備考 【EV】クリスマス2012 お礼 ジュエリー納品報酬、ジュエリー納品報酬、ジュエリー納品報酬 納品推奨アイテム ステララリエット
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グラインドハウス番外編 タルタロス主催 納涼☆こわい話大会~ポロリもあるよ!~ (SE 稲川淳二っぽい音楽) コラージュ「……さぁ始まりました、タルタロス主催、第一回納涼☆こわい話大会……司会は私、コラージュでお送りします……」 マコト「……」 タナトス「……」 アヤカ「……」 イナバ「……」 コラージュ「参加者の皆様も緊張したご様子……これは期待できそうでございます……」 イナバ「……」 タナトス「……」 アヤカ「……」 マコト「……テンションひくっ!」 コラージュ「いやほら、こわい話する時にはやはり静かにしないと雰囲気が……」 マコト「それにしてもやりにくいって。せめて普通にしようぜ普通に。」 コラージュ「オーケー、そういうことなら…… ヒャッハーッ! こわい話大会だーっ!!」 マコト「いきなりうるせぇ!」 コラージュ「これが僕の普通だよ」 マコト「そうだった」 コラージュ「はいじゃースペースも無いしちゃっちゃといこうちゃっちゃと」 マコト「さっき雰囲気がどーとか言ってた人間だろアンタ」 コラージュ「トップバッター挙手! ……誰もいないかい?」 マコト「……じゃあ、俺から」 コラージュ「ハイアマギくん!」 マコト「(咳払い)んーと、こわい話ってか、噂なんだけど……」 イナバ「噂?」 マコト「ああ。俺の通ってた小学校の近くの商店街に、服屋と肉屋があるんだ。その建物2つは隣り同士なんだけど――」 タナトス「ほぅ」 マコト「……いつからか『その服屋で試着室に入っていった人が、そのまま居なくなる』って噂が広まったんだ……」 アヤカ「行方不明に?」 マコト「ああ。……そして、人が居なくなった次の日には、肉屋に新鮮な肉がきまって並ぶんだって……!」 イナバ「それってつまり……」 マコト「まぁ、あくまで噂だけどね……でも、その服屋と肉屋は今でもあるんだぜ」 アヤカ「それはなかなか……事件の臭いがするわね」 コラージュ「……ちょっといいかな」 マコト「ん?」 コラージュ「それ、もしかして2丁目の商店街のやつ?」 マコト「え? なんで知ってんの?」 タナトス「……やはりか」 コラージュ「ごめんアマギくんwww それウチの支店だわwwwwww」 マコト「え!?」 コラージュ「その噂www本当wwwwwマジメンゴwwwwww 」 マコト「えぇ~……」 イナバ「はいはいタルタロスのステマステマ」 アヤカ「怪談でもなんでもなかったわね」 マコト「……なんだろう、なにかがおかしい気がする」 コラージュ「『幽霊の 正体見たり 殺人鬼』とでも言ったとこかな」 マコト「結局ホラーじゃねぇか!」 コラージュ「ハイじゃあ次、隣に座ってるアヤカ・コンドウ!」 アヤカ「私? そうね……怪談なんて知らないけど……」 イナバ「怖ければなんでもいいよ」 アヤカ「そうね……怖い話じゃなくて、『怖くて聞けない話』ならあるんだけど」 タナトス「何だそれは?」 マコト「興味あります」 アヤカ「前置きすると『この話を聞いた人は、遅くとも24時間以内には死んでしまう』のだけれど……あなたたちはそれでも聴きたい?」 コラージュ「ほほー、面白そうじゃないか」 イナバ「あー、そういう系ねはいはい」 タナトス「なるほど……?」 マコト「それは怖そうですね、ぜひお願いします」 アヤカ「……そう、聞きたいの。じゃあ、いくわよ……」 一同(………………………ごくり) アヤカ「『内閣総理大臣直轄 国家機密院 情報管理部1課管理下 最重要国家機密指定情報 第1号より――』」 マコト「ストーーーーップ!!!」 アヤカ「?」 マコト「そういう意味の恐怖かよ! 別の意味で怖いわっ!」 イナバ「コンドウさんっ!」 アヤカ「なに?」 イナバ「その情報、言い値で買った!」 マコト「もうヤダこの悪人ども」 コラージュ「さて次は……僕がいこうかな」 アヤカ「コラージュね」 コラージュ「あのね、これは僕が実際に体験した話なんだけど」 マコト「お、期待できそう」 コラージュ「あれはそう――忘れもしない、蒸し暑い夜のことだった」 イナバ「……ごくり」 コラージュ「1日の全ての業務が終わって、僕はひとり会場に残って掃除をしていたんだ。」 タナトス「感心だな」 コラージュ「するとね……広い部屋の暗がりに、何かがいる気配がするんだ」 一同「……」 コラージュ「それで、なんかちょっと怖くなったから、『どなたかいるんですかー?』って訊いたんだ」 コラージュ「するとね……突然、この世のものとは思えないくらいの恐ろしい声で」 コラージュ「『いるよおおおお~~~~!!!』」 イナバ「キャー!」 コラージュ「思わず逃げ出したよ……僕が思うに、あれはタルタロスで惨たらしく死んだ人たちの亡霊に違いない……」 イナバ「やば、マジなやつじゃんそれ……もうタルタロス行けないよ……」 マコト「……仮に本物の亡霊だとして、その原因って確実にあんt」 コラージュ「さて、次はイナバさんだね!」 マコト「ツッコミ拒否!?」 イナバ「私か!」 コラージュ「あなただ!」 イナバ「私かぁ……んーと、これ言っていいのかなぁ……」 コラージュ「こわい話ならなんでもいいって。」 イナバ「そーだね、じゃあ、とびきり怖いのをひとつ」 マコト「お?」 イナバ「……今ここに居るメンバー、おかしくない?」 一同「……………………………」 マコト「……そういうオチかよ!」 おわり
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アイドル騎兵ボトムズ(製作・ガイギーP) ●アイドルマスターの人物マコト・キュービィー コットリ プロデューサー マミ ミキ プロトワン(ユキホ) イプシロン ル・タカネ ヒビ・キデーラ チハ・チハリヤ やよい アズサ三世 シムカス・リツコー イオリ・ファダス アミ ●作中人物クダル・コニン ギムアール・イスクイ セルジュ・ボロー ディーテル・ロイル・バッテンタイン アルベルト・キリィ カン・ユー ゴン・ヌー アロン・シュミッテル グラン・シュミッテル ムサ・ザンジニィ ゲッコ ハゼガー クエント人の代表 テダヤ メジ ガウル・ハロリー ヘルモド・レオン・レイパード ワイズマン ●その他・モブキャラウドの住民 貧乏人 ●登場するATスコープドッグ ブルーティッシュドッグ スコープドッグRSC パープルベア ストロングバックス スタンディングトータス マーシィドッグ ベルゼルガWP ダイビングビートル スタンディングタートル スナッピングタートル ストライクドッグ スコープドッグII スコープドッグ・レッドショルダーカスタムスコープドッグ・レッドショルダーカスタム 指揮官機 ファッティー陸戦用ファッティー / グランドファッティー ツヴァーク ラビドリードッグ 旧型ベルゼルガ ●用語集(五十音順)アーマードトルーパー アストラギウス銀河 アッセンブルEX-10 いつもあなたが ウドの街 AT(エーティー) 縁談 キョ・ヌー 銀河万丈 クエント星 クメン王国 ゴモル サンサ 砂モグラ 戦艦X ヂヂリウム 転送装置 765(ナムコ)クラブ 狼煙 パーフェクトソルジャー バトリング バランシング 秘密結社 百年戦争 炎のさだめ PR液 マッスルシリンダー ミッションディスク むせる メルキア メルキア軍 ラモー寺院 レッドショルダー レッドショルダーマーチ ワイズマンステーション アイドル騎兵ボトムズ(製作・ガイギーP) 1983年に放映された『むせる』ロボットアニメ、装甲騎兵ボトムズを題材とした架空戦記。 戦闘シーンは2007年に発売されたPS2版のものを使用している。 外伝シリーズの製作もスタートした模様。そちらの解説はこちらで。 アイドル騎兵ボトムズ ●アイドルマスターの人物 主要人物 マコト・キュービィー 元ギルガメスの軍人であり、レッドショルダーの隊員。階級は曹長。味方の基地、小惑星リドを襲うという不可解な作戦に参加させられ、「素体」という見てはいけないものを見てしまった為に追われる身となる。プロデューサー達と出会った最初の頃は無口で無愛想だったが、少しずつ打ち解けて行くようになる。 歌というものが何なのか知らず、「声を出すだけで金が貰える仕事」と認識している。 +ウド編では… プロデューサーに拾われた後に、ATのパーツを調達する為にバトリングに参加する。そこでリド襲撃に参加させたコニン少尉に危険なリアルバトルを挑まれるがこれを撃破。その後もマコトの存在を知った治安警察によって命を狙われるが、そのさなかに素体と再会を果たす。共に治安警察本部から脱出をする際にATを破壊されるが、生還。ウドの街を襲撃するメルキア軍のATを奪い、素体やプロデューサー達と合流すべく崩壊するウドで戦いを続けるが…。 +クメン編では… ウドを脱出してしばらく行方不明だったが、内乱が続くクメン王国の傭兵部隊アッセンブルEX-10に傭兵として潜り込み、偶然プロデューサー達と再会。タカネら部隊の仲間と不器用ながらコミュニケーションを取りつつ、素体ことユキホ再会。同時に第2のPSイプシロンからは執拗に狙われることになる。内乱が終局に入るとメルキア軍がクメンの情勢に強制介入し、ドサクサに紛れて地下にあるシャトルでユキホと共に脱出する。 +サンサ編では… 戦艦Xでは何度も流されるレッドショルダーマーチによって退廃的になっていくが、そのたびにユキホに助けられる。サンサに不時着した後はレッドショルダーに所属していたことが原因でプロデューサーの過去を知り、復讐に燃えるイオリとイプシロンの執拗な追跡を受ける。バララントに転籍したコットリから仲間を助けたければイプシロンと決着を付けろと脅迫され、彼女と決着を付けることに。対PS用に調整されたMDを作り、決闘に勝利する。彼女が死に際に放った「お前はPSだ」の言葉に動揺を隠せず、更に調整したMDが焼き付いていたことから自分はPSではないかとの疑念が生まれた。コットリから「全てを知りたければクエントに行け」と道を指し示され、サンサを後にする。 +クエント編では… 単身クエント星へ辿り着き、ゲッコやクエント人代表者達の手を借りてタカネと再会する。共にクエント星の謎を探る最中に、その驚異のテクノロジーを目にしていく事となる。クエントにある唯一の街、ゴモルの塔にて謎の意思に触れたマコトは、次第に「神」の声が聞こえてくるようになり、クエント宙域に浮かぶワイズマンステーションへ向かう。そこで神であるワイズマンの意識に出会ったマコトは豹変、「異能者」として宇宙を支配すべく行動する。秘密結社をも従えたマコトはユキホ達を捨て、再びクエント星へと戻り、完全なる継承の為にワイズマンの下を目指す。だがそれらは全てがマコトの芝居であり、最後の最後でワイズマンの破壊に成功する。一年後、第四次銀河大戦が勃発した頃に、自分達の力が悪用されるのを恐れて、コールドスリープする事を決心する。プロデューサー達に見送られながら、遥かな時に全てを賭けて、マコトとユキホは眠りについた。 コットリ ギルガメス軍情報部所属の士官。階級は大尉。マコトと素体を追っている。クメン内紛の後、成果が上がらないため更迭された。未婚である。 サンサ編後半からはバララント軍へ転向していた事が明かされる。その真意とは…。 次回予告の語りも担当している。 CV:銀河万丈 プロデューサー ウドの街で武器商人を営む、金にがめついが情には厚い人物。 クメン王国に移った後も武器の取引を行い、王国の内乱で王国お抱えの武器商人としての地位を得た。 クメン壊滅後はある知人に会う為に惑星サンサへ向かったが、偶然にもマコトと再会した。 +以下、ネタバレ有 惑星サンサ出身。バララントとレッドショルダーの戦いの後、なんとか生き残ることに成功していた。イオリにメルキアに行くと告げた際にレッドショルダーの生き残りを見つけたら連絡すると約束していた。実はサンサの戦争に加担しており、逃げるようにメルキアへ向かっていた事が本人の口から語られた。 マミ プロデューサーに拾われ、酒場で下働きをしている。ATの修理を手伝う等、機械いじりが得意な模様。 明るく振舞ってはいるが、死亡したアミの事を思い出すと悲しみを覗かせる。 ミキ マミと同じく、プロデューサーに拾われて酒場で下働き。持ち歌は原作のEDテーマ「いつもあなたが」。 ウドの街から逃げる際、爆風によって髪型がアフロと化した。 数ヶ月かけて戻すも、クメンでもアフロになってしまったので短髪にした。 ところがサンサでもアフロ化した。 プロトワン(ユキホ) 何故かマコトからは「ユキホ」と呼ばれる。 素体、PS(パーフェクトソルジャー)と呼ばれる人物。PSとして目覚める前に、小惑星リドでマコトを目撃してしまった為、深層心理の中に常にマコトが存在する。これにより子供が母親を求めるように、彼女も常にマコトを求めるようになってしまう。 イプシロン 頭にリボンを着けた、二人目のパーフェクトソルジャー。元々は戦災孤児だったがPS化の処置を施された。 サンサ編以降は額にキズをつけた状態で登場。精神面も非常に不安定になる。 +以下、ネタバレ有 ボローに利用されていたことは分かっていたが、内心信じたくはなかった。対PS用MDを用意したマコトとの決闘に敗北。死に際の言葉はマコトに新たな疑念を生んだ。イプシロンという名のまま死にたいという願いから、最後まで思い出す事は無かったが本名はハルカという。 ル・タカネ アッセンブルEX-10に所属するクエント人の傭兵。ベルゼルガに搭乗。 流麗な銀色の長髪が特徴的。 あまりにも外道なことをやろうとしたカン・ユーの引導を渡した。 クメン内乱終結後、クエント星へ帰還し、自らの謎を探し求めていたマコトと再会を果たす。 クメン編 ヒビ・キデーラ アッセンブルEX-10に所属する傭兵の一人。愛称はヒビキ。マコトと最初は衝突を繰り返していた。 沢山の動物を飼っており、傭兵になったのは彼らの餌代を稼ぐためらしい。 +以下、ネタバレ有 イプシロンが搭乗するストライクドッグの猛攻からマコトをかばう形で死亡。 チハ・チハリヤ アッセンブルEX-10に所属する傭兵の一人。愛称はチハヤ。元正規軍で、軍の内情に詳しい。 +以下、ネタバレ有 クメン王国においては非常に重要な人物であるが、本作においては最後までそれを示唆する程度でしか語られていない。 やよい ゾンム村に住む少女。チハヤとは同郷の仲で、いつか宇宙へ出てみたいと望んでいる。 アズサ三世 大地と豊穣の神キョ・ヌーを奉り、近代化が進むクメン政府に反旗を翻した王女。 メルキア軍が介入した際、メルキア兵が射殺したとされる。 サンサ編 シムカス・リツコー 秘密結社が所有する戦艦テルタインの艦長。 シュミッテル兄弟に実験材料として扱われるイプシロンを不憫に思っている。 イプシロン戦死の責任を取らされ、キリィにより独房へ入れられてしまった。 イオリ・ファダス サンサでジャンクを集めている集団の女頭領。プロデューサーと旧知の仲。 アミ 本編ではすでに死亡しており回想のみの一瞬の登場。 登場ATを解説する「おまけ編」では解説役を担当している。 ●作中人物 ウド編 クダル・コニン マコトをリド襲撃に参加させた元上官。階級は少尉。バトリングでマコトと対決する。 ギムアール・イスクイ ウドの街を取り締まる治安警察の署長。元ギルガメスの軍人で階級は少佐。第8話でコットリ率いるメルキア軍AT降下部隊との戦闘で死亡する。 セルジュ・ボロー 素体を管理する司祭風の男。イスクイと同じく元ギルガメスの軍人である。 イプシロン関係で原作アニメとは大きく違う設定が追加されている。 ディーテル・ロイル・バッテンタイン コットリの上官であるギルガメス軍中将。 素体を生み出した「パーフェクトソルジャー育成計画」に深く関わった人物である。 コットリに「結婚しないの?」と嫌味か激励かわからない言葉をかけた事も。 後に素体奪還の成果が挙がらないコットリを更迭した。 アルベルト・キリィ 謎の組織の最高幹部。元ギルガメス軍の少将。 イスクイやボローへ指示をしPS計画の遂行、及びマコトの抹殺を企てる。 クメン編 カン・ユー アッセンブルEX-10のAT部隊隊長。階級は大尉。クソ生意気なマコトを敵対視する。 さらにはチハヤをPS(ペッタンコソルジャー)と呼んだことで、視聴者達の怒りを買ってしまった。 AT乗りとしてはそれなりに活躍しているが、指揮官としては全くの無能である。 素体を奪ってギルガメス軍に鞍替えしようとしたが、タカネから人間のクズ呼ばわりされた挙句地の底に放り込まれる。 ゴン・ヌー アッセンブルEX-10の司令官でクメン王国軍の将軍。 ギルガメス軍の裏切りに遭い、崩落する建物の下敷きになり死亡。 サンサ編 アロン・シュミッテル 秘密結社に所属する双子の兄弟の兄の方。イプシロンを実験材料としか見ていない。グランと比べると我が強く、それが後に悲劇を生む事となる。 グラン・シュミッテル 秘密結社に所属する双子の兄弟の弟の方。兄と同じく科学者の地位にある。 ムサ・ザンジニィ 作中では「バララント軍 提督」名称。バララント軍不可侵宙域方面提督で階級は大将。バララントの領域に侵入した戦艦Xの追跡、及びそれに搭乗していると思われるPSの捕獲を命じる。 クエント編 ゲッコ 金にがめつい行商人。その一方で機転を利かせてマコトを助ける事も。以前、惑星メルキアでヂヂリウムを30億で買取り、軍に50億で売った。 ハゼガー ゴモルのならず者。秘密結社から雇われ、マコトを狙う。 クエント人の代表 ゴモルの傭兵センターに待機しているクエント人の代表者。美しい銀髪の持ち主。 テダヤ タカネの村の村長。マコトが「作られた民」ではないかと疑う。 メジ 200年生き続け、洞窟の奥で瞑想を続ける老人。 ガウル・ハロリー ギルガメス軍の機動宇宙軍指揮官。 息子がコットリとお見合いする予定だったが、コットリがバラランド側へ転身してしまった為お流れになってしまった。 ヘルモド・レオン・レイパード ギルガメス軍の第7艦隊司令官。 コットリとの会談では、流れた縁談話を武器に交渉を有利に進める。しかしすぐ後にクエントの閃光によって戦艦が撃沈してしまう。 ワイズマン 三千前にクエントに存在していた異能人種。 +以下、ネタバレ有 その意識の一部はクエント宙域に浮かぶワイズマンステーションに残されており、後継者であるマコトの到来を待ち望んでいた。本体そのものはクエントの地下で眠りについており、このワイズマンと接触する事で完全なる異能者の力が手に入る。だが接触の直前でマコトが反乱、記憶回路のほとんどを引き抜かれて破壊されてしまう。 ●その他・モブキャラ ウドの住民 モヒカンがそそり立つウドの住民。原作アニメではブーンファミリーという暴走族がこのような格好をしていた。ヒャッハー! 貧乏人 第5話の30億ギルダンばら撒きシーンに登場した100万Gの借金を背負ってそうな男。 +その正体は… 装甲騎兵ボトムズの初参戦作となったスーパーロボット大戦シリーズの一作 『第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇』(2011年、PSP)の主人公、クロウ・ブルーストである。 このシーンはエリア11ルートの35話「炎」で再現されており、こちらではクロウは完全に壊れながら金をばらまく役であった。 曰く「金だ!金だー!ひゃっはああああああ!!」 CV:うえだゆうじ ●登場するAT ウド編 スコープドッグ ギルガメス軍の制式主力AT。形式番号ATM-09-ST。そこら中にスクラップがある為、組み立てて作ることも可能。かなりの数が量産されており、作中でも多くの人物が搭乗している。 ブルーティッシュドッグ 素体が搭乗する、フルチューンされたスコープドッグ。形式番号ATM-09-GC。右腕にガトリング砲を内蔵している。 ブルーティッシュとは「獰猛」という意味。 スコープドッグRSC レッドショルダーカスタム。形式番号ATM-09-RSC。本来レッドショルダーは右肩を赤く塗ってあるのだが、これは左肩に塗ってしまっている。さらに本来の赤より色は明るい。非常に重武装でミサイルやランチャー、バルカンなど多数の武器を装備している。 なお本物のレッドショルダーカスタムとは異なり、この装備はOVAシリーズの幻影編においてレッドショルダースペシャルという名称が与えられた。本物のRSCについてはサンサ編を参照。 ミキからは全部乗せ大盛りラーメンと呼ばれた。 パープルベア 従来のカメラ機能を廃止し、3D立体スコープを装着したスコープドッグの改造機。この機能は主にバトリングで効果を発揮した。 ストロングバックス カメラガード、そして重装甲を施したスコープドッグの改造機。100ミリという超重装甲を持つ機体も存在する。 スタンディングトータス H級に属する大型のAT。形式番号ATH-14-ST。装甲や武装がスコープドッグより強力になっている。本来はギルガメス軍で運用されている機体だが、謎の組織がウドの街で使用した。 クメン編 マーシィドッグ スコープドッグの湿地戦仕様機。形式番号ATM-09-WR。アッセンブルEX-10にはH級の最新機ダイビングビートルが配備されているが、マコトは乗り慣れたドッグ系ATへの搭乗を希望した。 腰部の両側にエアパージと呼ばれる浮き袋を装備し、脚部のハイドロジェットと組み合わせて水上を移動する。 ベルゼルガWP クエント人の傭兵が搭乗するATの総称で、H級AT。形式番号ATH-Q64。センサーにクエント素子を使用した金属探知レーダーを搭載し、高い索敵能力を持つ。他にも騎士を彷彿とするデザインや左腕部に搭載されたパイルバンカーが特徴。 クメン編ではダイビングビートルのパーツを多く流用しており、スワンピークラッグを装着することで湿地戦も可能となった。 ダイビングビートル アッセンブルEX-10に配備されている最新型(プロデューサー談)のH級AT。形式番号ATH-06-WP。脚部にスワンピークラッグと呼ばれる湿地戦対応の装備が施されている。 スタンディングタートル スタンディングトータスの湿地戦仕様機。ダイビングビートル同様、本機にもスワンピークラッグが施されている。 スナッピングタートル 一見すると青いスタンディングタートルだが、PS用にチューンされた高性能機。二人目のPSであるイプシロンの機体で、マコトは最初プロトワンが搭乗していると誤認していた。 作中ではブルーATと呼ばれている。 ストライクドッグ ドッグの名を冠しているがドッグ系ではないイプシロン専用H級AT。形式番号:XATH-02-SA。最初からPSの搭乗を前提としているため常人では扱いきれない。 左腕部のアイアンクローと内蔵された11mmマシンガン、ソリッドシューターの3つを装備している。 サンサ編 スコープドッグII 戦艦Xに格納されていたスコープドッグ。型式番号ATM-09-SA。 全身がダークグリーンに塗られ、ポリマーリンゲル液と制御コンピュータの換装が行われたためスペックは高い。また、宇宙での推進と姿勢制御のための装備ラウンドムーバーを装着。 スコープドッグ・レッドショルダーカスタム レッドショルダー隊が使用していたスコープドッグ。映像のみの登場。 右肩を暗い赤で塗っているので、こちらが本物。ターボカスタムは本機を再現する形で製造された。 スコープドッグ・レッドショルダーカスタム 指揮官機 OVA「野望のルーツ」に登場したRSCのインゲ・リーマン少佐機。モノローグのみの登場。 リーマン機は右肩のブレードアンテナとリニアパイルバンカーを装備しているため、わかりやすい ファッティー バララント軍の制式主力AT。ギルガメス軍からの型式番号はBATM-03。ファッティーの名称はギルガメス軍で呼んでいるもので、バララント軍はフロッガーと呼んでいる。 サイズはH級ATなのでバララント軍もH級としているが、ギルガメス軍からは「ナリはH級力はM級」と評され、皮肉る形でBATMの型式番号をつけている。 宇宙空間での戦闘を想定して製造されているため、ローラーダッシュとターンピック非搭載。宇宙空間での直進速度はギルガメス製ATのそれを遙かに凌ぐ。 陸戦用ファッティー / グランドファッティー OVA「野望のルーツ」に登場したファッティーの陸戦用機。モノローグのみの登場。 クエント編 ツヴァーク 秘密結社が独自に開発したAT。全長は3mと、ATにしてはかなり小さい。腕部にアームパンチ機構は内蔵されておらず、代わりにガトリング砲が装備されている。脚部にはサンドローダーと呼ばれる砂漠戦対応の装備が施されており、クエント星での運用に対応している。 ラビドリードッグ 形式番号はXATH-02-DT。イプシロンのストライクドッグから戦闘データを抽出し、試作されていたAT。左腕のアイアンクローは健在で、その他の機能は大幅に出力が上昇している。ただしその分扱いは難しく、肝心要のPSが不在だった為今まで乗り手が居なかった。 PS用のATすら扱えるようになったマコトが、秘密結社から受け取る。 旧型ベルゼルガ ベルゼルガDTとも呼ばれる機体。形式番号ATH-Q58。 プロデューサーがゲッコから90万ギルダン(ツケ)で購入した機体。ラビドリードッグに対抗する為、ユキホが乗り込んでマコトの後を追った。 動画に使われているゲームのラスボスであり、一度破壊しても全回復して復活するという驚異的な耐久力を持っている。 ●用語集(五十音順) アーマードトルーパー 百年戦争末期にギルガメス連邦の主星であるメルキアで開発された全長4メートルほどの人型機動兵器で、この兵器の存在が百年戦争を泥沼の様相にさせた。生産性を重視しているため、脱出装置などは一切搭載されていない。上記の理由により「最低野郎」という意味の「ボトムズ」という蔑称で呼ばれることもある。 アストラギウス銀河 装甲騎兵ボトムズの舞台となる銀河系。 アッセンブルEX-10 クメン王国が反乱勢力に対抗するため創設した政府軍基地「アッセンブル」の中で最も新しい物。 所属する兵員の殆どが傭兵で、マコトもここに参加している。 いつもあなたが 作中でのミキとマミの持ち歌で、本作のEDテーマでもある。 ウドの街 百年戦争が生み出した多くの難民が生活する街。治安警察が取り締まっているが、買収は当たり前。 AT(エーティー) アーマードトルーパーの略称。 縁談 コットリ「求めても、求めえぬもの。」 キョ・ヌー クメンの住民が信仰している神。原作では『バン・ヌー』と呼ばれている。 銀河万丈 ボトムズの次回予告に欠かせない声優さん。コットリのボイスも担当されている。 クエント星 アストラギウス銀河のほぼ中心部に位置する惑星。タカネの故郷である。 広大な砂漠が広がっており、徒歩で渡ろうとするのは自殺行為。 クエントとは地の底を意味する。 クメン王国 鬱蒼としたジャングルに覆われた亜熱帯の小国。 長きに渡って政府とゲリラの間で内乱が続いており、それを収めるべく傭兵部隊が存在している。 ゴモル クエント最大にして唯一の都市。住人は他の星の出身者が殆ど。 サンサ かつてはバララントの交易都市があった惑星だが、その為にギルガメスの大規模な襲撃を受けた惑星。ギルガメスはレッドショルダー隊を投入し、自然環境を破壊し尽くすほどの大激戦が行われた。 やがて条約によって両軍とも侵入してはならない「不可侵宙域」とされる。 酸素ボンベが無くては生きてはいけないほど劣悪な環境に変貌しており、酸素が切れてしまえば、ただ死を待つばかりとなる。 砂モグラ クエント星の原生生物。タカネ曰く『ご馳走』らしい。 モグラと名がついてはいるが、見た目はワームのような怪物である。 戦艦X クメンをシャトルで脱出したマコトとユキホを回収した謎の戦艦。 酒や食料等の生活必需品はもちろん、ATも大量に格納されていた。 ヂヂリウム 高値で取引される半液体化金属の半導体。パーフェクトソルジャーは肉体の維持のために定期的にヂヂリウムが発する光を浴びる必要がある。 転送装置 クエントに眠る謎の装置。クエントを守る力として伝えられている。 ある場所で戦闘行動が発生すると、武器を持った者全てを別の場所へ飛ばしてしまうというオーバーテクノロジー。 765(ナムコ)クラブ アッセンブルEX-10の補給基地があるニイタン市に位置する酒場。 ここで出されるプロデューサーお手製コーヒーはとても苦い。 狼煙 クエントで使われている狼煙。煙を使って合図するのではなく、古代文明が生み出した光の通信機能を使い、遠隔のクエント人に意思を伝える。 パーフェクトソルジャー 人体改造によって産まれる完全なる兵士。非常に高い戦闘力を持つが、肉体の維持にヂヂリウムを必要とする。 バトリング 戦争が終結し、軍からあぶれた元軍人達が賭け試合を行う場所。ウドの街最大の娯楽。格闘戦オンリーのブロウバトル、実戦さながらに武装火器を使って戦うリアルバトルの二種類がある。 バランシング 鎌のような先端を持つ槍を用いた、クメン王国に伝わる伝統武術。細かいルールは無く、槍で相手を倒せば勝利という真剣勝負。 秘密結社 マコトやプロトワンを付け狙う謎の組織。 所属するメンバーの殆どが元ギルガメスの軍人である。 百年戦争 ギルガメス星系とバララント星系の間でその名の通り、100年も続いた宇宙戦争。この戦争が終結したところから物語は始まる。 正式には第三次銀河大戦と呼ばれる。 炎のさだめ 装甲騎兵ボトムズを代表する楽曲の一つで、同作のOPテーマ。9話から動画に登場。この曲を聞いた者は、むせる。 PR液 ポリマーリンゲル液。ATの燃料とも言える液体だが、非常に可燃性が高い。 マッスルシリンダー MCと表記される事が多い。ATを動かしている人工筋肉の事で、PR液を循環させる事で稼働させる。 ミッションディスク ATの基礎動作と作戦行動パターンを記録させ、AT操縦の補佐をするディスク。無人のATを操作させる囮としても使え、この場合は「ラビット」と呼ばれる。さらに自分でプログラムを組み立てる事も可能で、特定の相手の行動パターンを記録させ戦闘を優位にすることができる。 動画に使用しているPS2のゲームではこのミッションディスクを付け替えることによってATの性能や戦い方が変化する。 むせる 装甲騎兵ボトムズを語る上で欠かす事の出来ない言葉。 事実マコトは始めての酒の味にむせてしまっている。 メルキア ギルガメス軍の主星。ウドやクメンはこの惑星にある。 メルキア軍 ギルガメスの陣営における最大の規模を持った軍。 ラモー寺院 クメンのムナメラ川沿いにある、キョ・ヌーを奉っている大きな寺。カン・ユー大尉の見事な指揮ぶりによりゲリラが潜伏していた事が判明した。 レッドショルダー アストラギウス銀河にその名を轟かせたギルガメス軍最強と名高き精鋭部隊。 正式名称『ギルガメス宇宙軍第10師団メルキア方面軍第24戦略機甲歩兵団特殊任務班X-1』 レッドショルダーマーチ レッドショルダー隊の凱旋の時などに流れる曲。 戦艦X内部ではこの曲が延々と流れ続け、過去の蛮行を思い出すマコトを苦しめた。 この曲、サントラにも収録されずに30年近く出典が不明とされたBGMなのだが近年イタリアの映画「Due Marines e un Generale」のサントラの2曲目「Arrivano I Marines」であることが判明した。 この大発見は俗に『発見確率250億分の1の奇跡』と呼ばれた。 ワイズマンステーション クエント宙域に存在する謎の人口天体。周囲にフローターベルトという巨大な浮遊物を無数に漂わせており、三千年間、何者も侵入を許さなかった。 外壁の一部は戦艦になっている。 ひとまず暫定的に作ってみました。 -- 名無しさん (2011-06-19 14 10 46) 名前 コメント